コンテンツとしてのアニメ

コンテンツビジネスとは?

最近、TVや新聞などでコンテンツビジネスという言葉を良く耳にしませんか?
コンテンツとは情報の中身、というような意味合いです。
たとえば、着メロの配信事業は、携帯を活用したコンテンツビジネスです
そして、アニメもまた放送におけるコンテンツです。
日本のアニメは人気があり、世界各地にコンテンツとして配給されるようになりました。


何故日本のアニメ?
いくつかの要因が考えられますが、アニメ自体がディズニーを除いて海外では発達しなかったことが第一に挙げられます。
その原因として子供向けという偏見、細かい作業の多さなどが影響していると思われます。
子供向けという偏見はありきたりな感動話などばかりとなり、多種多様な表現を生んできませんでした。
映画産業が発達していて、表現の場に先入観があったとも言えると思います。
また、アニメはマンガが原作となることが多いですが、やはりマンガも日本が先行していました。
そうした実績とノウハウの積み重ねが、今の評価につながっているのでしょう。

インターネットの普及
インターネットは、距離に関係なく即時に情報を得ることができます。
そのため日本の情報は容易に海外に発信され、優秀な日本アニメに興味を持つ人が増えるのも自然なことでした。
しかし現地で日本のアニメを見る術はありませんから、日本のアニメを録画して動画にして、配信される行為が増えました。
そして現地語に翻訳して字幕をつける必要がでてきます。
この作業を行うサイトが出現するようになり、これをfansub(ファンサブ)といいます。
(注)fansub自体はネット普及前からありましたが、ビデオの直接配布中心で極めて影響が限られていました。



fansubの影響
fansubによりネットが使えれば簡単に日本アニメに親しむことができます。
これにより、海外のマニアの間では日本アニメの評価は高いものとなりました。
ある程度、普及・宣伝の下地を作ったといえるかもしれません。
(無名のアーティストが無料交換ソフトに自分の曲を流し、販売増につなげたという話を聞いたことがありますが、本当にいいものは接点を増やすことが重要であるということの証左なのかもしれません)


しかし、作品の販売ライセンスを持つ業者が現地に現れたら、fansubの意義は終わります。
そのままだと作品の利益を損なう存在なので、活動をやめる紳士協定が存在しています。
(従わない悪質な所も多々あるようですが)
RAVEの場合はアメリカ、イギリスでの事業をTOKYOPOP社が行うことになり、現在放送されています。

動画サイトの普及と脅威

現在、アメリカ中心に大激震が起きています。
それは、動画サイトの普及。
代表格「You tube」は自分が持っている動画を容易にアップロードできます。
いままで動画というとコーデックがどうで拡張子がどうでと敷居が高いものでしたが
アップロードも閲覧も容易な動画サイトはたちまち広まっていきました。

そもそもは個人が容易に全世界に映像を発信できる素晴らしいサービスですが
著作権映像、とりわけアニメにおける権利侵害の温床となってしまいました。

アニメ、ゲームの輸出市場は重要な産業品目と並び、追い越す勢いです。
しかしこの影響でアニメの市場としての魅力は低下しているとある報道社は分析しています。
日本としても、この事態は正面から対処する必要に迫られているでしょう。
なお、高いDVD価格の是正など正規の魅力を高める業界の自助努力があわせて必要というべきでしょう。


蛇足

海外でアニメファンをやることは、容易なことではないようです・・・・・
そりゃ本国じゃないから情報収集も大変だし、お金もかかるし・・・

CM画面に添えられていたコメント。
注:ebay=アメリカ最大のオークションサイト

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