第21巻
ハルは完全に暴走し、意識のないルシアを斬り落とそうとした。
人を殺すと完全に殺意に支配されてしまうため、なんとか戻そうとするエリーはプルーに託すが、ハルはプルーを斬ろうとした。
手の痺れなど後遺症をに苦しむハルにサクリファーを発動したルシアが襲い、倒れたハルの首筋に剣を突きつけた。
このままではハルが死亡することを確信したシュダが、シンクレアとハルの命の交換を申し出る。
ルシアは拒絶したため、シュダはハルを殺せばエリーを殺すと剣を突きつける。
ルシアにはエーテリオンが必要なため、受諾しシュダからシンクレアを受け取り、しかしシュダを刺した。
その間にハルは立ち上がり、シュダを殺された怒りに任せて反撃に転じた。
今度はハルが、ルシアの首に剣を突きつけることに成功したが、しかし長い躊躇の末、ハルはルシアを殺すことが出来なかった。
(ちなみにシュダは、死んではいなかった)
その時、記憶の渦があふれるメモリーダストが突然大きく噴出し、巨大な力を持つ生命体となり出現した。
エリーはこれをエンドレスと呼び、ハルに対して早く私を出して、と語りかけ倒れた。
四天魔王メキドは主の危機を察知、命を取らなかったハルに敬意を表し敗戦を認め、瀕死のルシアを連れて戻った。
全ての記憶を消し去り無を求める古代の魔物エンドレス、これは星の記憶で時空を操作したために生まれた魔物という。
これまでは時空操作でエンドレスを消滅させ先送りしていたが、星の記憶は容易に見つからず再生の期間も短くなっていた。
これを倒すのはエーテリオンしかないが、エーテリオンを使える者が生きているこの時代は千載一遇のチャンスという。
星の記憶へエンドレスをおびきよせ、そこでエーテリオンを全解放する。
ハル達は残りのRAVEを手に入れ、星の記憶へいく決心を新たにした。
結果的にDCは、全てのシンクレアを手に入れることとなった。
そのためジークハルトは、DCに全てのシンクレアを揃わせないよう、オウガのシンクレアを持って移動中のジェガンから奪う予定をしていた。
だがジェガンはハジャに処刑の上シンクレアを回収された(19巻部分参照)ので、ハジャと戦うこととなった。
ハジャはジークハルトの故郷、時の街ミルディアンに向かい、王ミルツと組んだ。
ミルツに真意を問いただそうとするジークだったが、時を乱す者(エリー)の暗殺失敗や反逆の罪に問われ、街全体が敵に回りジークの処刑が決まる。
失望し、皆の気持ちが変わったと嘆くジークを、当初からこの街の考え方に疑問を持っていたニーベルが救出し、語った。
この街は何も変わっていない、変わったのはジークだと。
そもそもジークは何の疑問を持たずエリーを殺そうとしていた。第3の道を教えられた、ハルとの出会い。
街を脱出、行く手を阻む人々を倒し、残るはミルツとハジャ。
無限の魔道士ハジャと大魔道ジークハルトの戦いが始まった。
第22巻
ハジャはDCのみならずミルディアンも裏切り、自ら究極の魔法を手に入れ、シンクレアで星の記憶へ行くつもりであった。
ジークハルトは、ハジャを倒しシンクレアを取り戻した。
ミルディアンはハジャの危険の欲望に手を貸し、第3の答えに命を賭けて戦ったジークに対し詫び、協力を誓った。
そのころエリーは、この旅が終わるときみんなとは会えなくなる、とサガ(未来のRAVE)より告げられる。
これから知ることになる真実に恐れ、エリーは涙した。
資金不足に直面した一行は、賞金目当てでリベイラの村で舞踏大会に出場することになった。
そこにはオラシオンセイスのユリウス、ハルの同郷でDCのブランチなど、今後の騒動を予感させる顔ぶれが・・・。
第23巻
大蛇を魅了しこの村を救い、舞踏大会が始まるきっかけとなったリーシャの舞、それをエリーが完璧に演じきった。
エリーはみんなと会えなくなる、ハルにあえなくなる、でもハルのように前に進む。
その悲壮な覚悟の踊りだった。
この舞踏大会にはオラシオンセイスのユリウスも出場していた。
その命を狙う暗殺者の少女がおり、この場では逃げ切れなくなると案じたムジカが事前に阻止した。
それはDCの侵略に抵抗する民兵組織、解放軍のメンバーだった。
そのころ、この村にはエリーの捕獲のためブルーガーディアンズ(以下BG)の軍が迫っていた。
攻撃により村の人々に犠牲が出て降伏の声が出る中、村長は第2のリーシャを守るためにエリーの提供を断固拒否。
リーシャのおかげで存在するこの村、他国から来て命を懸けるハル達、その中で唯一の物を守らないわけにはいかなかった。
そのころ、ブランチが復讐と自分の手柄を狙い解放軍の少女をエリーと偽りBGに引き渡した。
またブランチは、村を完全に破壊しようと試みるが、リーシャを感じた大蛇が村を救う。
リーシャとエリー、50年の時を越えてこの村でつながった瞬間だった。
一方解放軍の少女は、解放軍リーダー、ユーマの娘ナギサであった。
エリーでないことを問われたブランチは、解放軍のアジトを吐かせるため拷問を始めた。
BGの船内に無計画に突入したハル達は、それを見てショックを受けるが、無事奪還に成功する。
しかしそれは泳がせたほうが得であるというBG側の判断であることは知らない。
第24巻
BGの飛行船で脱出した一行に、解放軍のアジトが判明したとのBG一斉通信が入る。
総攻撃準備指示にあわてた一行は、アジトに急行した。
しかしそれは尾行のための罠であり、BGはアジトの場所を知ることになる。
ハル達は解放軍と共に防御戦に加わることになった。
その最中、エリーは地下に眠っていた「時空の杖」を手に入れた。
エーテリオンをつかう者だけが使える魔法の杖であり、これまで誰も抜くことが出来かったもの。
第25巻
BGはブランチを戦闘ロボットに改造していた。ブランチはハルに剣を振りかざしながら、ハルに助けを求める。
なんとか戦闘行為を止めることが出来たブランチは、このアジトに巨大爆弾が仕掛けられたと告げる。
解放軍は飛行船を発進、爆弾を探索して捨てようとするが、爆弾はブランチ自身だった。
ブランチは全てを知った上で、最後の償いをして散った。
BGは時空の杖だけ奪って撤退したが、一行はエリーでなければ使えないことからとりあえず安堵する。
時空の杖はリーシャが50年後に現れるエーテリオンの使い手のために封印し、シンフォニア軍が守っていたのだ。
(その末裔が解放軍である)
エンドレスを呼び寄せる効果を持ち、これを星の記憶で使えばエンドレスを呼び込めるという寸法である。
一方BGは、ベルニカというエーテリオンを使用できる人材の育成を行っていた。
ベルニカは平和のために自分のエーテリオンが生きると信じて、BGの作戦に協力することにしたのだ。
しかしベルニカは調整しすぎによる過労で倒れ、街で休養を余儀なくされるが、そこでハルと出会った。
準備が出来たハル達は、要塞アルバトロスに乗り込んだ。
一方BGでは、その力を見るためにベルニカに、侵入者を始末するよう命令を出した。