第6巻
エリーと接触したジークハルト。それはエリーが探していた人物でもあった。
エリーの最初の記憶は、雷でこの男に殺されそうになったこと。
そのためエリーは、この男が自分の過去を解く鍵になると考えていたのだ。
ジークハルトは1年前、過去に存在した圧倒的な力、エーテリオンを復活させる実験をしていた研究所を破壊した。
エーテリオンは50年前の王国戦争時に起きた、世界の10分の1を破壊したオーバードライブ(大破壊)以上のものという。
その時の被験者、サンプルナンバー3173がエリーだと告げた(※)。
ジークハルトは、時と世界を守るために、エーテリオンの根絶を図っていたのだ。
エリーは自分が実験で生み出されたということに激昂するが、ジークハルトはそれに同情しつつ、殺害を言い渡した。
瀕死のエリーのもとに、ハルがたどり着いた。
ジークハルトはエーテリオンがいかに危険かをハルに説得するが、ハルは断固拒否する。
ハルはジークハルトの魔法の前に手も足も出ないが、封印の剣・ルーンセイブを発動させ切り返す。
しかし魔法で精神的に極限状態に追い込まれたハルとエリーが接触したとき、エーテリオンが覚醒した。
圧倒的な衝撃波が街を破壊する中、ハルはエリーを殺し世界を守るか、エリーを庇うか2者択一を迫られる。
ハルはルーンセイブに賭け、エーテリオンを封印した。RAVEを信じた第3の答えだった。
そのころ、DC最強の男キングは、オラシオンセイスを本部に召集していた。
※ちなみにエリーは記憶喪失の自分につけられていた刻印3173を反対側から読み、自身をELIE(エリー)と名付けた。
第7巻
ルカ大陸に闘争のRAVEがあるという情報を得たハル達は、ムジカの同行を得て、列車で海を渡る。
しかしルカ大陸で突然地中に引きずり込まれ、結界都市ラーバリアへと着く。
そこで蒼天四戦士クレアマルチーズの末裔であるというレミと会う。
レミは自らが持つ闘争のRAVEが「ゲイル」率いる魔人により狙われていると語り、RAVEマスターとして協力を求める。
しかしハルはそれを拒絶、姿を消したのだった。
幼い子供を残して去ったため苦労し、父親なんていらないという思い。DCの幹部シュダが語ったゲイルは仲間だったという言葉。
ハルは父への憎しみを胸に、単身敵地ジンの塔へ乗り込んでいたのだった。
瀕死のハルが見たものは、DCの王キングとハルの父ゲイルだった。
混乱するハルは、キングがゲイル・レアグローブという人物であることを知る。
父ゲイルとハルは、互いに語らず、しかし信頼することができた。
一方、キングはこの塔でダークブリングを大量に作る儀式エンクレイムを始めていた。
エンクレイムを止めるため、親子は駆け出した。
第8巻
「二つの風が重なる時、大いなる破壊が起きる」とは黙示録の言葉。
まもなく始まるであろうゲイル・シンフォニア・グローリーとゲイル・レアグローブの闘い。(ゲイル=一陣の風)
50年前王国戦争を戦った、シンフォニアとレアグローブの末裔。
今回のエンクレイムでは究極のダークブリング、エンドオブアースが完成するという。
それはオーバードライブ(大破壊)を引き起こすものであった。
父ゲイルとハルは、罠によって分断され、ハルは王宮守五神により行く手を阻まれる。
5対1で絶命寸前の所を、追ってきたエリー、ムジカ達に救われる。
彼らの勝利の後、ハルは父の元に、重傷のムジカをつれたエリーたちは脱出する。
エリーたちはそこで、鳥の姿を借りたクレア・マルチーズと会う。
レミはRAVEをもっておらず、聖域にいたマルチーズを守るため、自らが持っているように偽装していたのだった。
マルチーズはハルにRAVEを渡すためエリーに託し、その役目を終え昇天した。
父と合流したハルは、キングにその目的を問いただした。何のためにオーバードライブを起こすのか?
キングは、今までの騒擾や戦争など、全て正義感の強いゲイル・グローリーをおびきよすために過ぎないという。
ハルは衝撃の事実を知ることになる。
第9巻
DCは、父ゲイルとキングが共同で設立した、悪魔退治の組織だった。
しかしゲイルとキングは相反し、父ゲイルは安寧な暮らしを欲しガラージュ島へ渡った。
その後DCは、ダークブリングを手に入れ悪事を働き、世界を混乱に陥れた。
その事実を(平和なガラージュにいたため)遅まきながら知ったゲイルは、キングを止めるためRAVEを探しにガラージュを出る。
しかしRAVEを発見できなかったゲイルは、直接キングを説得、失敗に終わる。
そのためゲイルは政府にキング逮捕の支援を要請し情報を提供するが、帝国軍は一家皆殺しといった惨殺行為を行う。
家族や仲間を失ったキングは牢獄を脱出、ゲイルの妻(=ハルの母)さくらを殺害し、ゲイルには体にダークブリング、エンドオブアースを埋め込んだ。
いつ起こるかわからないオーバードライブにおびえながら、その後ゲイルは決して人里に近づくことはなかった。
しかし、実はそれはまだ未完成の代物で、このエンクレイムで完成の時を迎えるのだった。
戦いの結果キングは死に、DC本部は壊滅した。
しかし平和への代償は、父ゲイルの死だった。
ハルは途方に暮れていたが、エリーの優しさ、そして夢で会った父ゲイルの言葉に決心した。
もう泣いたりしない、未来を見つめていこう。新しい旅が始まるから。
第10巻
シバは若き日、ガラージュを出てシンフォニアの兵士となった。
そこで会ったリーシャ・バレンタイン。彼女は踊り子だが、エーテリオンを使う能力を持っていた。
そのためダークブリングに対抗する兵器として、ホーリーブリングを作る命令を受けていた。
シバは彼女を自由にしようとするが、彼女は命を落としてでもホーリーブリングを作る選択をした。
そして、彼女はそれをシバに託した。シバはその想いに答え、平和を勝ち取る決心をした。
それが現在のRAVEである。
半年後治療も終わり、ハル達は、生前の父から聞いた全ての問いが集まり答えが集まる場所、星の記憶へ行く決心をした。。
ハル、ムジカ、エリーそれぞれの想いをのせて、RAVEが飛散した始まりの地、シンフォニアへ。
DC壊滅から半年で、世界情勢は大きく変わっていた。
圧倒的な力がなくなり、各地の小勢力が覇権を目指すべく抗争を始めていたのだ。
DCが持っていたダークブリングも分散し、それぞれが使用して世界は更なる混沌に陥りつつあった。
シンフォニアへ向かうハル達だったが、途中そのような組織の一つであるドリュー幽撃団と対立する。
ルビーを仲間に、シンフォニアを囲む大嵐デスストームへ突っ込んだ。